労働者が考える長時間労働の原因とは?企業側との認識の相違について

長時間労働は様々な問題の原因に

2019年4月1日より施行された働き方改革関連法案において労働時間規制などの内容が盛り込まれているように、現在政府が推し勧めている働き方改革では、優先的に解決すべき課題として長時間労働が取り上げられています。

長時間労働の実態はどうなっているのでしょうか?内閣府の報告によると、一人当たりの年間労働時間数は減少してますが、その要因として「非正規・パート職員」などの短時間労働者の増加を挙げています。長時間労働者割合の推移を見ても、リーマンショックが発生した2008年以降は急激な低下が見られたものの、長時間労働者の割合は再度高比率に戻っています。


出典元『内閣府』第2章 働き方の変化と経済・国民生活への影響 

長時間労働は少子化や女性の社会進出を妨げる原因となっていると考えられていますが、社会だけでなく企業や個人にも様々な悪影響を与えると言われています。

 労働者から見た長時間労働の原因とは

厚生労働省の調査などでは、企業が長時間労働につながる原因をどのように捉えているかが明らかにされています。しかし、労働者側から見た原因は企業の認識とはしばしば異なっており、認識の違いが長時間労働問題の解決を難しくしています。

今回は様々な調査から、労働者が考える長時間労働の原因について見ていきたいと思います。

1.業務量が多い

労働者に対する、長時間労働の理由についてのアンケートの回答で、一番多いものは、そもそもの仕事量が多いというものです。残業したい・したくないに関わらず、時間外労働なしには終わらない仕事量を与えられているため、必然的に残業が多くなってしまいます。

業務の繁閑の差が大きく、このような期間ができてしまうのは仕方のないことかもしれませんが、企業によっては残業前提の仕事量を基本としていたり、仕事量の多さを訴えても、他の仕事が早い社員を例に挙げて、仕事が終わらないのを社員の能力や努力不足としたりする例も少なくありません。

このような状況を防ぐには、マネジメント層が仕事を特定の社員に集中させないようにする努力や管理職が社員の能力を見極めて適切な仕事量を任せることが重要だと言えます。

そもそも従業員不足である場合は、どうしても一人あたりの業務量が多くなってしまうため、RPAなどの業務の自動化や業務内容の見直し、それでも難しい場合は新たな社員を採用するなどの対策しかないのが現状です。

2.予定外の仕事が飛び込んでくる

予定外の仕事が多い職場環境であれば、このような状況によって一時的に残業が多くなってしまうこともあるでしょう。このような場面を想定して多めに人員を確保しておくのが理想ですが、現実では残業によってカバーさせる場合がほとんどです。

よからぬハプニングなどで他の社員が担当するはずだった仕事が回ってくることもあります。会社や管理職としては、膨大な仕事量にならないようにうまく仕事を割り振る、可能な限り早く伝える、特定の社員にしかできないのであれば該当社員が持っていた仕事を他の社員に割り振るなど、柔軟な対応が望まれます。

3.自分の仕事をきちんと仕上げたい

与えられた仕事を時間をかけてでもきちんと仕上げたいという気持ちは、仕事に誇りを持って働いていれば当然の気持ちと言えます。この姿勢を否定することはできませんが、こだわりが慢性的な長時間労働につながっているのであれば、一度自分の働き方を見直す必要があります。

このような姿勢をもって仕事に取り組む人は、仕事に一生懸命になるあまり優先順位が見えなくなってしまうこともしばしばあります。それを防ぐためにも、速さや正確さ、丁寧さなどのどれを優先すべきなのか常に頭に置いておくことが重要です。

4.残業代を稼ぎたい

残業代を稼ぐために時間外労働を積極的に行う労働者も一定数存在しています。成果に関わらない時間給で働いていたり、基本給が低い場合など、だらだらと働くか自分の業務以上に働くかに関わらず、長時間働くことで収入を上げることは一般的に行われていると考えられます。

慢性的な長時間労働を行っている労働者やサービス残業が行われている事業所ではこのような理由はほとんど当てはまらない場合が多く、労働者の状況に合わせて確認する必要があります。

長時間労働が起こる根本の原因を探ろう

長時間労働が起きる原因として、企業が考えているものと労働者が考えているものには、業務量の多さや人員不足など共通する部分のあるものの、認識のズレもあります。

長時間労働は経営者が中心となって抜本的に取り組まなければならない課題であるとともに、前提として会社の考える原因のみではなく、労働者の意見も積極的に取り入れた上で、解決に向かって会社全体で向かっていくことが必要です。

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