企業側の面接の断り方と不採用通知を出す心得や注意点とは?

面接では「穏便な断り方」でリスク回避を

面接を経て不採用通知を出さなければならない場合、対応には悩む人事担当者は多いのではないでしょうか。不採用通知を出す手間もかかることから、特に大企業では合格者にのみ通知をだす「サイレントお祈り」を実施する傾向もあります。

面接合否の連絡で、不採用だからといっていい加減な対応をしていては、企業ブランディングにおいては高リスクです。将来の顧客となったり、社外のビジネスパートナーになる可能性があるからです。不採用であっても、事務連絡と捉えるのではなく、穏便な断り方を熟慮し、リスク回避を図りましょう。

面接での印象が企業イメージを左右する

不採用の通知を行わない「サイレントお祈り」はどの程度発生しているのでしょうか?

HR総研の調査によれば、就職活動をした学生が企業に対する不満として「結果を必ず通知してほしい(サイレントお祈りはやめてほしい)」内容が圧倒的に多いという結果も報告されました。サイレントお祈りを経験した学生は怒り、恨み、苛立っていると報告されています。

大企業(従業員規模1001名以上)であれば、書類選考の不合格者への通知は約6割の企業のみしか行っていません。

書類選考の合否連絡
出典元『HR pro』就活生が苛立つ「サイレントお祈り」

面接後であっても、大企業(従業員規模1001名以上)の4社に1社は、不合格者に対して連絡を行っていません。

面接後の合否連絡
出典元『HR pro』就活生が苛立つ「サイレントお祈り」

採用面接は単なる人材獲得のための判定の場ではなく、対外的なブランディングにつながるのです。不採用の場合は、内定者以上に丁寧な対応を心がけ、穏便な断り方をしましょう。ここからは、不採用通知を実施する目的や心得、注意点を紹介します。

不採用通知を実施する目的とは

不採用通知を実施する目的とは、候補者に誠意を持って対応することで、企業に対する好感度を下げないことです。不採用である時点で、企業に対する好感度は下がりますが、不必要に嫌われないための努力をすることが重要なのです。

不採用の方は、将来的な顧客、ビジネスパートナーになったり、数年後に経験を積んで再度応募してくれる可能性もあります。企業の事業活動にとっての多様な可能性を放棄しないために、不採用通知は丁寧に行うべきなのです。

不採用通知を実施する際の心得とは

不採用通知を実施する際の心得とは、「どうせ入社しない人に手間をかける」という意識から抜け出して、「今回は不採用だったけれども、いつかご縁があるかもしれない」と、誠意を持って丁寧に対応することです。

昨今、採用合格の方にのみ結果を連絡するという「サイレントお祈り」が問題になっています。合否が分からないまま待つのは精神的苦痛が大きく、就転職活動を続けるかどうか判断ができません。

サイレントお祈りをする企業のイメージは、低下する傾向があります。リスクマネジメントの観点からも、サイレントお祈りはただちに止めましょう。不採用通知は必ず行い、かつ誠意を持って行うよう心がけてください。

不採用通知を実施する際の注意点5つ

不採用通知を丁寧に行うためには、下記5つに注意しましょう。

  1. 応募してくれたことへの感謝を伝える。
  2. 事務的な内容(いわゆるお祈りメール)にならないように注意する。
  3. 面接で人柄や想いなどを理解したことを伝える。
  4. できるだけ速やかに結果を連絡する。例えば、1週間以内に結果を連絡し、面接時にスケジュールを伝えておくなど、相手が次のスケジュールを組みやすいよう配慮する。
  5. 応募者が今後の面接に活かせる内容を伝える。例えば、採用要件のどの部分とミスマッチだったかなど、面接で話した内容を元にフィードバックする。

客観的かつ納得感のある合否連絡が、求職者に対する誠意表示につながります。自社に興味を持ってくれている時点で、ステークホルダー(利害関係者)となるため、社会人が学生に対応するような視点ではなく、顧客と接するような視点で対応することが大切です。

面接の断り方は、不採用の場合こそ真摯に

面接の断り方は、企業のリスクマネジメントとしてとらえることが重要ですが、応募者にとって面接は、人生を左右する一大イベントであることも忘れてはいけません。

不採用となった方にも、その人個人を尊重している姿勢が伝われば、企業に対する好感度が向上して、周囲の人に応募を勧めてくれたり、自社商品・サービスへのファンになってもらえるほか、将来的には顧客と・ビジネスパートナーとして協業できたりなど、良好な関係に発展する可能性があるのです。

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