採用における面談の意図と20種類の質問事項について

面談での質問は意図を持って行うことが大事

採用活動における面談は、大手企業でなくても潜在転職者層に効果的にアプローチでき、質の高い母集団形成に役立つ手法として、注目を集めています。

面談は、転職活動を始めていない潜在転職者層でも、気軽に企業と接点を持つことができます。「良い企業があれば、転職を検討したい」と考えている潜在転職者層にとっても、メリットの大きい手法です。

しかし、自社に関心があるというだけで雑談のような面談を重ねていても、採用コストはかさむ一方です。面談での質問は意図を持って行う必要があります。

面談での質問は「求職者目線」で行うべき

採用活動における面談の目的は、潜在転職者層への早期アプローチです。面談での対話から、候補者の理解を深めると同時に、候補者にも自社への理解を深めてもらいます。

自社の採用選考に進んでもらいたい候補者に、自社への興味関心・志望度を上げてもらうことも面談の目的です。面談での質問はあくまで「求職者目線」に徹底し、候補者が転職活動を始める際に、真っ先に自社を思い出して応募してもらえることを目指しましょう。

下記に、面談での質問事項20の例を、質問の意図とともに紹介します。面談の事前準備に役立ててください。

面談での質問事項(1)現職について知る

【職務内容】
意図:業務内容や経験・スキルを把握する。
質問:「いまは、どんなお仕事をされているのですか?」

【職位】
意図:ポジションや、組織における役割を把握する。
質問:「いまは、どんなお仕事をされているのですか?」

【やりがい】
意図:どんなことにやりがいを感じる人物なのかを見出す。
質問:「いまのお仕事で、やりがいや楽しいことは?」

【不満】
意図:どんなことを、改善したいと考えているのか見出す。
質問:「もっとこうだったらいいのに、と思うことは?」

【実績】
意図:どんな実績を出しているのかを深掘る。
質問:「現職ではどんな成果をあげているのですか?」

面談での質問事項(2)応募者就労ニーズを知る

【将来像】
意図:将来的にャレンジしたい領域について聞く。
質問:「こんなこともやってみたい、というお仕事はありますか?」

【キャリア】
意図:将来的にどんなキャリアを歩みたいかを聞く。
質問:「将来、どんな風になりたいですか?」

【働き方】
意図:理想像や将来像に近づくために、必要な就労環境を見出す。
質問:「どんな働き方が理想的ですか?」

【スキル】
意図:身に付けたいスキル、どう成長したいかを聞く。
質問:「どんなスキルを身に付けていきたいですか?」

【モチベーション】
意図:モチベーションが上がり、パフォーマンスが上がる条件を探る。
質問:「どんなときに、やる気が出ますか?」

面談での質問事項(3)自社の魅力を伝える

【業務内容】
意図:自社で募集している職種に興味があるかを探る。
質問:「◯◯を担当してくれる人を探してるのですが…?」

【組織への適合】
意図:組織文化へのマッチ度を探る。
質問:「◯◯というチームで増員予定なのですが…?」

【職位】
意図:自社で募集している職位に興味があるかを探る。
質問:「△△のポジションについていただいたとしたら…?」

【事業内容】
意図:自社の事業内容や理念を伝え、共感性があるかを探る。
質問:「弊社は××という理念を掲げて事業を行なっているのですが、◯◯さんの将来像と親和性がありますね?」

【業績】
意図:自社の業績を伝え、信頼感を醸成する。
質問:「業績は××といった感じですが、◯◯社もすごいですよね?」

面談での質問事項(4)選考に進む意欲を確かめる

【感想】
意図:面談の感想を聞く。
質問:「今日、お話ししてみて、いかがでしたか?」

【転職意欲】
意図:転職活動、他社での面談についてヒアリングする。
質問:「ほかにも面談をされたりしていますか?」

【転職時期】
意図:自社の選考に進みそうなタイミングを探る。
質問:「転職活動を開始する時期は、いつくらいを考えていますか?」

【志望意欲】
意図:選考に進む意欲があるかを探る。
質問:「もし転職活動をされる際は、ぜひ弊社も検討いただけそうですか?」

【周囲の反応】
意図:家族の反対がなさそうかを探る。
質問:「今日の面談って、ご家族に話したりされていますか?」

企業・候補者「双方」にとって有意義な面談を

採用活動における面談は、自社の採用要件とのマッチ度を図る面接とは違って、まずは企業と候補者が双方の理解を深めるために実施します。

採用要件を満たしている可能性が高い人材に、早期に採用選考に進んでもらうためには、まずは候補者がどんなことを知りたいのかを把握し、それを踏まえたコミュニケーションを成り立たせることが大切です。

面談を実施する際は、面接のように候補者を見定めるのではなく、企業・候補者「双方」にとって有意義な場になるよう、企業側がリードして場づくりを行いましょう。

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