心の知能指数EQが高い人材や低い人材の特徴や違いとは?

「IQ」とは異なる知能指数「EQ」の重要性

ビジネスにおいて人間関係の構築をするコミュニケーションスキルが非常に重要だと認識されています。

ビジネススキルを体系化した『カッツモデル(米国で1950年代に提唱されたマネジメント育成手法の一つ)』においても「どのマネジメント階層であっても、ヒューマンスキル(対人関係能力)が重要である」ことは謳われています。これに限らず、昔からさまざまなところでヒューマンスキルに関しては喧伝されています。

カッツモデル
出典元『日本の人事部』マネジメント・管理職に求められるスキル

Googleが考える「効果的なチーム」を実現するために最も必要なものは『心理的安全性(チームメンバーがリスクをとることに危険を感じず、お互いに自分の弱い部分もさらけ出すことができる)』であると結論づけたことでも注目すべきところです。

今回は、EQが高い人・低い人それぞれの特徴や行動例などについて説明します。

EQが高い人材・低い人材の特徴とは?

心の知能指数(EQ)は一般的に4つの能力から構成されています。4つの能力とは、感情の「識別」「利用」「理解」「調整」です。

4つの能力は、対人関係において、①識別→②利用→③理解→④調整の順で使われます。EQを発揮するためには、すべてがそろっていることが重要です。ビジネスシーンにおける自分の言動の一つひとつの差がEQの高さの差で、かつ最終的にその差が大きなパフォーマンスの差へとつながるのです。

EQが高い人の特徴や行動例とは?

変化と相手を受け入れる柔軟性と共感力がある

EQが高いタイプは、変化を恐れません。変わっていくことも人生の一部だとわかっています。変化を恐れると新しいことにチャレンジすることが難しくなるものです。彼らは、自分の周りの変化を常に受け入れて、そこに柔軟に対応することができます。

彼らは、他人への思いやりのこころを常に持っています。相手を助けるために時間を割ける、ということは、EQの重要な要素の一つなのです。

完璧を目指さず、仕事とプライベートのバランスをとるのが上手

何事も、世の中の大半のことは、完璧にすることはできません。EQが高い人々は、完璧なものはないとわかっているため、いつでも物事を前に進めることができます。仮に間違ったとしても、調整して結果的に何とかすることができますし、過ちから必要なことを学びとります。

仕事をすべきときとプライベートの時間をはっきりとわきまえています。集中して仕事をするときと、週末のプライベートはわかりやすく切り離すことができるため、タイムスケジュールもバランスがとれたものにできます。

集中力があり、自分自身のやる気を引き出すことができる

EQが高い人たちは目の前の作業に必要なだけ集中することができます。メールやふと浮かんだ雑念など外的な要因などで、気が散ってしまうことはほぼありません。

彼らは「自発的に」頑張ることができるタイプでもあります。何らかの報酬やご褒美があるためではなく、自分自身のためにモチベーションを高く保つことができます。

自分の強みと弱みを知っており、過去を振り返らない

自分は不得手が何かをきちんとわかっていることも重要な要素です。単に強みと弱みを受け入れるだけでなく、さまざまな人との出会いを通して、それらの要素さえもプラスに活用する方法も知っています。

EQが高い人たちは過去の失敗やいやなことなどを思い出して落ち込んだりしません。そういった時間は、未来へのたくさんの可能性をじっくりと考えることに費やします。

ポジティブなことに意識を集中させつつ、相手との境界線をしっかり定める

問題解決のために何ができるか、という建設的なことに時間とエネルギーを注げるのがEQの高い人たちです。ネガティブなことを切り捨ててポジティブなことや自分がコントロールできることに意識を切り替えて集中します。

EQが高い人たちは、相手のことを受け入れるように見えますが「境界線」を引いています。自分ができないことにははっきりと「NO」と言います。そうすることで、過剰な物事を抱えて自分のやるべきことを見失わないようにしているのです。

EQが低い人の特徴や行動例とは?

感情的になりやすい

EQの低い人は、感情的になりやすい面が見受けられます。喜怒哀楽が激しく、感情を理性で抑えることが難しいため、自分の欲求を満たすために、周りに迷惑をかけてでもそれを満たそうとしますし、ちょっとしたことでイライラして、周りに対して攻撃的な言動をしたり、物にあたって周りに威圧感や恐怖感を与えます。

目の前のことしか見えなくなり、将来のことまで想像力を働かせず、自分勝手な言動をとることで、人付き合いや仕事が円滑にいかなくなるケースが多くなり、自分で自分の人生を台無しにしてしまうのです。

一般的な常識やルールを理解できない

EQが低い人は、周りの状況を冷静かつ客観的に観察することが難しく、一般的な常識とかけ離れているといった特徴もあります。社会が持っている常識や会社や学校で決められたルールよりも、自分で決めたことを優先して考える傾向があります。

「自分は仕事ができるから手を抜いてもよい」「法律で禁止されてないから多少うるさくしてもいい」などと思い込み、ルールから外れる行動を取っても、周りに迷惑をかけているという自覚を持つことができません。周囲からは「空気を読めない・場が乱れる」「自己中だ」という評価をされ、軋轢を生んでしまうことに繋がります。

プライドが高い

変に高いプライドや根拠のない自信を持っているといった特徴もあります。

EQの低い人は、自分が1番ではないと気が済まないタイプの人が多く、常に自分と他人を比較して勝ち負けで人を評価しがちです。自分より能力や地位の低い人に対しては露骨に見下した態度で接するので、周りとはうまくいきません。

自己中心的な言動が多い

EQの低い人の特徴の一つに、自己中心的な言動が多いということもあります。彼らは、やりたくない仕事は平気で断りますし、イライラすることがあれば人や物に当たって周りに迷惑をかけます。相手の話は聞かず、自分の話だけ長々と話し続けるなど、周りが見えておらず「自分さえ良ければそれで良い」と考え自分の思ったことをそのまま口に出すことも問題です。

相手のことを思いやること「こんなことを言ったら、相手が傷ついてしまうかもしれない」と想像を働かせることなど、相手の立場になって行動することを心がけなくてはなりません。

他人のミスに寛容でない

EQの低い人は他人のミスに不寛容です。自分のミスはうやむやにして何事もなかったかのようにふるまうのに、相手が何かミスをした時などは、自分のことは棚に上げ、他人のミスを批判する傾向があります。

ミスが起きてしまったことに立腹し、相手を執拗に責めてしまうことが多いので、結果として、良好な人間関係を構築することができなくなります。

「EQ」が高い人、低い人…あなたの組織の構成員をチェックしてみる

EQとは、心の知能指数や感じる知性などの意味であり、ビジネスの成果につながる概念です。EQを測定することも可能ですが、普段の行動からEQが高いのか低いのかを簡単に判断することも可能であり、本格的に取り組む前に、自社従業員の人間関係における課題を抽象的に把握することも可能なのです。

資料ダウンロードフォーム

    「ミツカリ - 導入事例集」が無料でダウンロードできます


    ミツカリは採用活動における利用だけでなく、入社後のマネジメントにも利用できる適性検査として3,800社以上の企業に導入されています。サービスも5年以上の運用実績があり、効果検証に時間のかかる離職率改善等においても、多くの企業で成果を出しています。

    今回はミツカリを導入した企業における活用方法や導入後の効果について、代表的な7つの事例をまとめました。是非ダウンロードしてご参照ください。

    ダウンロードにはプライバシーポリシーの同意が必要です。

    プライバシーポリシー

    関連するタグ