ロールモデル最大の効果は「自社へのエンゲージメント向上」
ロールモデルは、社員にとって理想や模範を体現した「お手本となる人物」です。社員はロールモデルと出会うことで、自身のキャリアプランを描きやすくなり、業務に対するモチベーションが向上します。
自分の会社や組織にロールモデルがいることで、自社へのエンゲージメントも向上しやく、これはロールモデルの一番の効果といえるでしょう。
将来のキャリアを描けない組織は、エンゲージメントが低下する
アデコが2016年に実施した「働く人のキャリアに関する意識調査」によると、一般社員のうち47.3%が、将来のキャリアプランを描けていません。
出典元『THE ADECCO GROUP』働く人のキャリアに関する意識調査
Vorkersの調査によると、平成生まれの退職理由最多は「キャリア成長が望めない」です。また女性に焦点を絞った場合、転職を考えるきっかけとして「将来に対する漠然とした不安」を挙げる方が非常に多いのが現状です。
出典元『働きがい研究所 by openwork』平成生まれの退職理由って?
企業がロールモデルを設定・活用して社員のキャリアプランを支援することで、社員のエンゲージメント向上につながることが伺えます。
ロールモデルの意味とは
ロールモデルは、社員にとって理想や模範を体現した「お手本となる人物」という意味です。振る舞いや行動、スキル、考え方や働き方など、ビジネスパーソンとして成長し、理想的なキャリアを歩むために、指針となる存在なのです。
ロールモデルを設定・活用するメリットについて
ロールモデルを設定・活用することは、企業にとっても社員にとっても、メリットがあります。
社員は、憧れを抱けるロールモデルが身近にいることで、自身のキャリアを前向きに捉えられます。また、ロールモデルと自分の現状を見比べて、不足分を埋めるために自発的に目標を設定し行動できるようになるのです。
社員が自発的に、能力開発やキャリア設計を行うようになれば、企業側からすると人材育成の観点で大きなメリットがあります。どのような人材を目指すべきかが共有されていれば、行動指針など組織内の意識統一にも役立ちます。
ロールモデルによる効果について
ロールモデルを活用することで得られる最大の効果は「自社へのエンゲージメント向上」です。
ロールモデルの存在によって、社員は自社でのキャリアプランを前向きに、かつ具体的に描くことができるようになります。悩んだときには、ロールモデルである先輩社員にキャリア相談をすることも可能で、自己成長意欲の向上・維持につながります。
自律的にキャリア開発を進める後輩社員をみて、ロールモデルである先輩社員もさらなる自己成長を図りやすく、組織マネジメントにも意欲的になります。自社でのキャリアプランを描きやすく、働きがいも得られることで、自社へのエンゲージメントが向上し、離職防止にも役立つというわけです。
ロールモデルの効果を持続させるため、教育研修も併用しよう
自社にロールモデルが存在する社員は、目指すべき目標が明確になり、業務に対するモチベーションや自己成長意欲が向上し、行動や考え方の改善、スキル向上を自律的に図る傾向があります。
ロールモデルを設定する企業は、ロールモデルとなる人材が兼ね備えているスキルやマインドセットなどを周知し、教育研修を実施することで、より効果的な人材育成が可能になるでしょう。