コーポレートアイデンティティの導入・活用に成功した企業事例とは?

コーポレートアイデンティティの活用事例とは?

コーポレートアイデンティティとは、企業の理念や事業内容を明確に表現して、社会に提示するための戦略を意味する言葉です。

コーポレートアイデンティティを形づくる要素としては、社名やブランド名称、企業理念、ロゴ、コーポレートカラーなどが挙げられます。複数の要素の一つひとつに企業の思いや考え方などを明確化し、社会へと発信することがコーポレートアイデンティティの目的です。

コーポレートアイデンティティを活用すれば、顧客への認知度拡大だけでなく、企業ブランディングによる社員の意識向上や優秀な人材の獲得にもつながります。

今回の記事では、コーポレートアイデンティティの導入・活用・変更に成功した企業の事例をご紹介します。

コーポレートアイデンティティの導入・活用・変更に成功した企業の事例とは?

コーポレートアイデンティティの導入や活用、変更に成功した企業の実際の事例を3つご紹介します。

  1. 麒麟麦酒(キリンビール)株式会社の事例
  2. ジョンソンエンドジョンソン株式会社の事例
  3. ヤンマーホールディングス株式会社の事例

1.麒麟麦酒(キリンビール)株式会社の事例

キリンビール株式会社とは、ビールを中心に酒類の製造・営業・販売を行う、日本でも有数の大手酒造会社です。

キリンビール株式会社は「ビールを核として生活の質的工場を目指す」という企業目標を掲げ、1983年にコーポレートアイデンティティを導入しています。

キリンビール株式会社のコーポレートアイデンティティは、世界での活躍を視野に入れ、ビールの可能性を最大限に活かし生活の質を向上することを目的として作成されました。ビールやお酒の分野のみならず、医薬品やライフサイエンス分野にも参入し、世界に通用する一大酒造会社として成長し続けています。

キリンビール株式会社のコーポレートアイデンティティは、ビールという枠組みにとらわれず、無限の可能性にチャレンジして成長し続けている成功事例といえます。

2.ジョンソンエンドジョンソン株式会社の事例

ジョンソンエンドジョンソン株式会社とは、医療機器・診断薬、医薬品、消費者向け製品の事業を展開する、世界最大のヘルスケアカンパニーです。

ジョンソンエンドジョンソンの注目すべき有名なコーポレートアイデンティティは「我が信条(Our Credo)」です。ジョンソンエンドジョンソンのコーポレートアイデンティティは、ブランドミッションと行動指針にもなっている考え方です。

ジョンソンエンドジョンソンのコーポレートアイデンティティが深く浸透している理由には、1982年の9月と1986年2月に主力製品である鎮痛剤「タイレノール」に青酸化合物が混入されて起きた死亡事故が背景にあります。

当時のジョンソンエンドジョンソンは、被害者にあるにもかかわらず「我が信条(Our Credo)」である顧客の安全を優先して捜査協力に全力を投じ、すべての製品を店舗から回収したという歴史があります。事件当時の勇気ある行動が今なお高い評価を受け、ジョンソンエンドジョンソンの社内外に強く根付いています。

ジョンソンエンドジョンソンの事例は、信念を貫きコーポレートアイデンティティを確立した例としてだけでなく、社会貢献を目指す企業の姿勢としても見習うべき事例といえるでしょう。

3.ヤンマーホールディングス株式会社の事例

ヤンマーホールディングス株式会社とは、発動機を中心に農機や建機小型船の製造・販売を行う、日本の大手農業機械メーカーです。

1912年に創業したヤンマーは、創業当時から「ヤン坊・マー坊」のテレビCMや天気予報を通じ、コーポレートアイデンティティを展開していました。

創業当初から100年にもおよび最先端技術で農業に貢献してきたヤンマーですが、現在では建設機械、さらにはエネルギーへと事業を広げています。

ヤンマーは、さらなる100年先を見据えた新たなコーポレートアイデンティティとして「A SUSTAINABLE FUTUREーテクノロジーで、新しい豊かさへ。」を掲げ、ビジュアルや商品を一新しました。

ヤンマーのコーポレートアイデンティティ変更は、はじめは抵抗を感じる社員や顧客も多かったかもしれませんが、テレビCMや新聞広告などありとあらゆる方法を駆使して発信し続け、現在では社内外においてポジティブな印象を作り上げています。一度決めたら変更が難しいコーポレートアイデンティティ変更の成功事例としては、素晴らしい例であるといえるでしょう。

コーポレート アイデンティティは1日にして成らず!

コーポレートアイデンティティとは、企業の理念や事業内容を明確に表現して、社会に提示するための戦略を意味する言葉です。

コーポレートアイデンティティを構成する言葉やデザインなどの要素は、全てにおいて企業の考え方や思い、企業がの目指す未来の意味が込められています。

コーポレートアイデンティティを世間一般に広めて確立させるのは、簡単なことではありません。企業の規模や形態問わず、自社の中長期的な成長を目指すのであれば、コーポレートアイデンティティを社内外に浸透させる地道な認知活動を続けていきましょう。

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