採用面接でワークライフバランスの考えを見極める方法や質問の具体例とは?

面接の質問で「ワークライフバランス」の見極めが難しい理由

ワークライフバランスは、若手人材をはじめとして、企業選びにおいて重視する人が増えている、最近注目されている要素です。残業時間、有給取得、リモートワーク可否など、ワークライフバランスに関する項目については、質問しづらいと感じる応募者が数多くいらっしゃいます。

応募者は安心して本音で話すことができないままでは、面接の質問でワークライフバランスに対する考えを見抜くことは難しいでしょう。

20代が再就職先に求めるもの、第1位は「ワークライフバランス」

就職白書の調査によると、面接は99%の企業が実施する重要な採用活動プロセスです。

採用活動プロセス毎の実施率
出典元『リクルートキャリア』就職白書2019

就職活動中の20代を対象とした「就職活動に関する調査」(UZUZ)によると、約12%が「ワークライフバランスが取れなかった」ことを重要な退職理由として挙げ、再就職先に求めるものの第1位には「ワークライフバランス」が挙げられています。

再就職する会社に求めるものは何ですか?
出典元『UZUZ』【2018年度版】第二新卒・既卒・フリーターの20代若手人材向け就職活動実態

育児休業取得を希望する若手男性は年々増加傾向にも関わらず、日本の男性の育休取得率は6.6%と依然として横ばいという事実から推察されるように、多くの職場ではワークライフバランスに対する考えはまだまだ主張しづらいのではないでしょうか。ましてや面接で応募者側から本音を話し出すということはまずないでしょう。

参考URL『厚生労働省』「平成30年度雇用均等基本調査(速報版)」を公表します

今回の記事は、面接で応募者のワークライフバランスに対する考えを見極められる質問について説明します。

ワークライフバランスとは

ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を意味する言葉です。

少子高齢化による深刻な労働力不足を背景として、誰もがやりがいを感じながら働けて、育児や介護など人生のどの段階でも就労を継続して経済的に自立でき、多様な生き方を選択できる社会を実現することを目指し、政府によって策定されました。

面接でワークライフバランスに対する考えを見極める方法

面接でワークライフバランスに対する考えを見極める方法のなかで、最も重要なことは応募者にリラックスしてもらうことです。応募者が自由に発言でき本音で語れるよう、面接官の心得についてトレーニングを行いましょう。

応募者が自由に発言しても大丈夫だと感じられる雰囲気をつくったうえで、応募者がなぜそう思うのか、応募者が家庭人として、また個人としてどのような人間でありたいのか、大事にしている価値観などを把握できるとよいでしょう。しかし家族に関することや思想など、採用選考時に聞いてはならない法的禁止事項を犯さないよう、注意が必要です。

面接でワークライフバランスに対する考えを見極める質問例

面接でワークライフバランスに対する考え方を見極める、具体的な質問例を紹介します。

1.ワークライフバランスに対する考えを自由に話してもらう

「ワークライフバランスを重視していますか?」
「ワークライフバランスは大切なことですが、なぜそう思いますか?」
「ワークライフバランスのよい働き方とは、どのようなものでしょうか?」

ワークライフバランスに対する考えは、100人100通りです。まずは応募者がどのような考え、価値観を持っているのか、自由に話してもらいましょう。

2.具体的な希望を聞く

「ワークライフバランスを大切にするために、あなたはどのような働き方を希望しますか?」
「弊社では、従業員のワークライフバランスのために×××という制度がありますが、ご意見をお聞かせください。」

ワークライフバランスを実現するために、時間の使い方や働く場所などの希望を聞き、双方に折り合い点が見い出せるかどうかの可能性を探ります。

3.発言の背景・理由を尋ねる

「なぜ××という働き方を希望するようになったのですか?」
「ワークライフバランスを実現できないために、諦めざるを得なかったことはありますか?」

ワークライフバランスが取れなかったことを理由に転職する人が増えていることを念頭に置きつつ、ワークライフバランスを実現することで、相手が何を大切にしたいのかを把握します。

4.共感を示し、相手の価値観を深堀する

「(相手の発言を受けて)それは、◯◯でしたね。改善したいですね。」
「ワークライフバランスを取ることで、××を大切にした生活を送りたいのですね。」
「ワークライフバランスを取ることで、△△という自分でありたいのですね。」

応募者がさらに本音で話せるよう促したり、「聞いてもらえた」という充足感を持つことができるよう、相手の発言に対して共感を示します。

注意が必要なのは、面接官自身が無理やり共感をアピールしようとしないことです。時に面接官には、自分自身の「こうあるべき」という固定概念を脱却することも求められるでしょう。

面接でワークライフバランスに対する考える見極めるメリット

面接でワークライフバランスに対する考え方を見極めるメリットは、何といっても「採用のミスマッチ防止」です。

誰もがワークライフバランスに対する考えを組織で気兼ねなく話せて、ワークライフバランスを取って働くことができれば、定着率は向上し、組織内の雰囲気も明るくなり、相互扶助が生まれやすくなるのです。

「ワークライフバランス」の見極めには「アンコンシャスバイアス」の認識が不可欠

入社後のミスマッチの原因となる「ワークライフバランスに対する考え」は、面接の段階で見極めておくことが必要です。そのためには応募者が安心して、ワークライフバランスについての価値観や希望を本音で話せることが不可欠です。

面接官には応募者の味方となって対話を引き出す姿勢が求められます。「アンコンシャスバイアス」に対する認識を深めることは、その前提として非常に役立つでしょう。「女性は子どもが小さいうちは仕事よりも育児を優先すべき」「男性は一家の大黒柱として、多少の辛いことは我慢して働くべき」など、無意識に持っている偏見を認識し、応募者を色眼鏡で見ないよう、応募者の発言を批判的に捉えないよう、トレーニングすることも大切です。

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