インテグリティとは?意味や定義、企業にとって重要な理由について

インテグリティは従業員の生産性に直結する!

インテグリティ(integrity)とは「誠実さ」「真摯さ」「高潔さ」などと訳される、人間関係における重要な価値観を意味する言葉です。インテグリティは、プライベートの人間関係はもちろん、職場の人間関係を良好に保つ上でも大切な要素です。

職場の人間関係は、過去の様々な実験により、従業員の生産性に直結することが明らかになっています。良好な人間関係が生産性の向上につながると証明した実験としては、有名な「ホーソン実験」や「プロジェクト・アリストテレス」などが挙げられます。

ホーソン実験やプロジェクト・アリストテレスについては、以前の記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

社内の人間関係を良好に保つためには、従業員同士だけでなく、従業員と組織のリーダーやマネジメント層との間に信頼関係を築く必要があります。

今回の記事では、信頼関係を築く上で重要な価値観である「インテグリティ」についてご紹介します。

インテグリティとは?意味や定義、企業にとって重要な理由について

インテグリティ(integrity)とは、直訳すると「高潔さ」や「真摯さ」を意味する言葉です。ビジネスにおけるインテグリティの概念を提唱したのは、ウォーレン・パフェット氏とピーター・ドラッカー氏だと言われています。

パフェット氏は、インテグリティを「雇用の際に重要な概念」として、インテグリティに欠けた人材を雇うと会社経営が危機に陥る可能性を指摘しています。ドラッカー氏もまた、パフェットに同意する形で、会社経営において欠かせない概念として「インテグリティ」という言葉を用いました。ただし、ドラッカー氏は「インテグリティの具体的な定義」は難しいと指摘しています。

インテグリティという言葉は抽象度が高いため、きちんと定義するためには「インテグリティがある状態」と「インテグリティがない状態」が具体的にどのようなものであるかを理解する必要があります。

「インテグリティがある状態」とは?

「インテグリティがある状態」とは、組織を構成するために必要な「人」と「規範」が尊重され、組織が健全に運営されている状態を意味します。インテグリティがある状態の具体例として、インテグリティがある組織における従業員の特徴を以下に例示します。

  • 正義感があり、不正に対して厳しい態度が取れる
  • 利己的な態度でなく、組織の利益を優先できる
  • コンプライアンスを尊守できる
  • 他社の人格を尊重できる

以上の例から「インテグリティがある人材」とは、他のメンバーや組織全体について、俯瞰的かつフラットに見ることができる人材であるといえます。

「インテグリティがない状態」とは?

「インテグリティがない状態」とは、組織を構成するために必要な「人」と「規範」が尊重されておらず、組織の運営が不健全な状態を意味します。インテグリティがない状態の具体例として、インテグリティがない組織における従業員の特徴を以下に例示します。

  • 正義感がなく、不正行為を働く
  • 自分の利益を優先し、組織への影響をかえりみない
  • コンプライアンスを踏み越えた態度をとる
  • 他者の人格否定を行う

以上の例から「インテグリティがない人材」とは、自分中心の視点しか持っておらず、自分の行動によって周囲にどんな影響が出るかを想像できない人材であるといえます。

インテグリティが特に求められる人材とは?

インテグリティは、どんな立場の人材でも大切な価値観ですが、経営者や役員、管理職といった「経営の上流に近い立場の人材」においては特に重要です。

経営の上流に近い立場の人材は、組織の意思決定権を持ちます。組織の意思決定は「構成員の総意」という意味を含むため、重大な決断を行う立場やメンバーを教育・指導・牽引する立場の人材には、特に高いインテグリティが求められるのです。

インテグリティが企業に求められる理由とは?

現在の日本では、政府が主導する働き方改革の推進をきっかけに、雇用や労働に関するトラブルが頻発しています。

雇用や労働に関するトラブルの例としては、多様化・競争激化するビジネスシーンの中で生じる労働災害が挙げられます。労働災害が起こったとしても、裁判になるようなトラブルにまで発展するのは、企業と従業員との関係におけるインテグリティが損なわれている場合がほとんどです。

従業員に求められるインテグリティは、前項でも述べたように「利己的な態度ではなく、組織貢献の態度」です。したがって、企業側に求められるインテグリティは「企業利益だけを優先せず、従業員一人ひとりを尊重する姿勢」です。

労働問題が頻繁に取り上げられているのは、企業のインテグリティへの警告であるといえます。より良い社会の実現のためには企業のインテグリティが不可欠であると同時に、インテグリティのある企業の態度は、顧客との信頼関係の構築や自社のブランディングにつながるのです。

インテグリティは回りまわって自社の利益につながる!

インテグリティ(integrity)とは「誠実さ」「真摯さ」「高潔さ」などと訳される、人間関係を築く上で重要な価値観を意味する言葉です。

インテグリティは、顧客や従業員との信頼関係を築く上で非常に重要な要素です。社内メンバーとの信頼関係の構築は、生産性向上につながるだけでなく、顧客との信頼関係や企業ブランディングにもつながるなど、企業にとってさまざまなメリットがあります。

企業や組織の運営を健全な状態に保つためには、目先の利益や売り上げばかりを重視するのではなく、従業員に対してインテグリティのある姿勢を意識する必要があるといえるでしょう。

資料ダウンロードフォーム

    「ミツカリ - 導入事例集」が無料でダウンロードできます


    ミツカリは採用活動における利用だけでなく、入社後のマネジメントにも利用できる適性検査として3,800社以上の企業に導入されています。サービスも5年以上の運用実績があり、効果検証に時間のかかる離職率改善等においても、多くの企業で成果を出しています。

    今回はミツカリを導入した企業における活用方法や導入後の効果について、代表的な7つの事例をまとめました。是非ダウンロードしてご参照ください。

    ダウンロードにはプライバシーポリシーの同意が必要です。

    プライバシーポリシー

    関連するタグ