自社の魅力の伝え方に頭を悩ませる企業は多い
企業DNAとは、その企業が持つ独自の魅力、らしさ、信念や行動規範が、長きに渡り時代を超えて受け継がれる事を指します。変化の激しい現代だからこそ、他社との差別化を図り揺るがない自社の思いや魅力を伝えるために、近年企業DNAという言葉が多く使われる様になりました。
リクルートが行ったアンケート調査結果の中には、2019年度の新卒採用における課題に「自社認知度」が63.7%で2位に挙げられています。多くの会社において、自社の魅力や信念についてアピールすることが難しく、どのように伝えたらいいのかその方法が課題となっていることが分かります。
自社独自の考え方や魅力、信念や行動規範を表した企業DNAは、他社との差別化をはかり自社についてを効率的に伝えるために有効活用が期待できます。
今回は企業DNAの概要について説明します。
企業DNAが持つ意味と役割について
DNAとは文字通り遺伝子という意味です。企業DNAにおいてもその根本的な意味は企業の遺伝子であることは変わりません。
生物における遺伝子とは、他者と違った点を捉える特徴という特性があるように、企業DNAにおいても、企業が持つ固有の価値観や行動のあり方など、他の企業にはないその企業だけにある固有の考え方や力を、企業DNAと言う言葉に置き換えて表現しているとも言えます。
企業DNAを活用する目的とは?
企業DNAを作成し活用する目的としては、改めて自社が持っている魅力や自分たちらしさとは何なのかを考え直し、現在のみならず未来へと継承するための指針として社員はもちろん顧客に対しても発信して行くことにあります。
既存従業員には自社の魅力を再認識してもらうことは重要ですが、新入社員だけでなく将来の社員に対しても、統一したメッセージを発信することで企業ブランディングにもつながります。
企業DNAを活用するメリットとは?
企業DNAを活用するメリットとしては、環境変化の激しい市場経済において、自社の本当の強みや自分たちらしさを再確認しながら競争社会を生き抜くために行動ができることにあります。
組織にとっても個人にとっても、絶えず成長し続けることが現代社会においては求められています。成長することや進化をすることも大切ですが、そんな中、企業という「生物」がどう成長すべきかまたどう進化を遂げるべきかを決める要素としても、企業DNA は重要な役割を担っています。
企業DNAを活用する方法とは?
企業DNAの活用方法として、一番大切なのは周知と共有です。一握りの経営幹部だけが理解しているだけでは何の意味もありません。社員ひとりひとりが企業DNAを理解することも大切ですし、顧客に対しても発信して行く必要があります。
具体的な活用方法としては、会社案内などに掲載することで、お客様の目に触れ対社外へと発信することができます。採用活動においても、自社の魅力や理念を的確に伝え理解してもらうことも可能です。
社内においては、社内報を通じて、定期的に企業DNAにていての特集を組んだり、社内研修を行う際には、必ず企業DNAについて触れるなどする取り組みが有効的であると言えます。
自社の魅力アピールにも企業DNAは有効的!
企業DNAには変化の激しい時代を企業が生き抜くために、市場という環境の変化にどう対応するべきかというテーマが込められています。自社の魅力を再確認し、自分らしさをみつけ、それを強みとして、競争優位性を確率させることが、今後の企業の命運を分けることになると言っても過言ではありません。
企業DNAは社員はもちろん社外への自社ならではの魅力をアピールすることにも有効な手段だと言えます。一日一夜でできるものではありませんが、今後企業の成長を望むのであれば、作る価値のあるものだということが言えます。