人材アセスメントとは?効果的な導入手順と活用方法も解説
人材アセスメントを活用することで、企業は従業員や採用候補者の特性や潜在能力を把握できるため、「採用した人材が社風に合わず早期離職してしまった」「昇進させた人材のパフォーマンスが発揮されない」などの課題解決につながります。
しかし、人事担当者の中には以下の悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
- 人材アセスメントが重要なのはわかっているが、なにから始めれば良いのかわからない
- 人材アセスメントの代表的な評価方法などが知りたい
そんな方のために、この記事では人材アセスメントの基礎知識をはじめ、導入の手順や代表的な評価手法・ツール、活用する際の注意点などを解説します。
この記事を読むことで、人材アセスメントの活用イメージを明確にすることができますので、ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
目次
人材アセスメントとは?
人材アセスメントとは人材の能力や適性などを客観的に評価し、効果的な人材育成・人材配置・採用を行うための評価手法です。「360度評価」「アセスメント研修」などの手法や「適性検査」ツールを活用して、第三者による主観を排して判断します。
人材アセスメントはもともと、第二次世界大戦前後にドイツやアメリカなどのスパイを評価するプログラムとして誕生しました。その後、日本企業には1975年頃から導入され、2024年の現在まで約50年の歴史をもつ手法です。
当初は従業員評価に使われていましたが、いまでは「人材配置」や「昇進・昇格の適性」「従業員の行動や言動の客観的な観察」など、人事戦略にも活用されるようになりました。
一見すると、人材アセスメントは従業員を「評価する」だけのように思えますが、実際は評価結果を基に人事戦略に「活用する」ことを目的に活用されています。
人事評価との違い
人材アセスメントと人事評価は「評価の客観性」に違いがあります。
従来の人事評価は、主に直属の上司が業務の成果やスキルに基づいて評価していました。しかし、この評価方法では直属の上司による主観的な評価が入りやすいため、上司と部下との相性や関係性の良さが評価に影響を与えるデメリットがありました。
また、実績を数字で評価できる営業部と、数字での評価が難しい管理部では数字を重視する人事評価制度での比較が難しく、管理部の社員は評価基準に納得しにくいという問題もあります。
一方、人材アセスメントは適性検査やアセスメント研修、360度評価などのツールを活用するため、データに基づいた客観的な評価が可能です。そのため、上司の主観による評価のブレや、公平な評価基準の設定が困難といった問題が発生しません。
人材アセスメントを活用することで、従業員が公正な評価を受けやすくなり、結果にも納得感を得られます。さらに得られたデータを基に、適切な人材配置・管理職の昇進を行うことで業績の向上も期待できるなど、企業と従業員の双方に多くのメリットがあります。
効果的な人材アセスメントとは?
効果的な人材アセスメントとは、評価が難しい社員一人ひとりの資質や能力を公平かつ客観的に評価し、人事戦略の意思決定をサポートできる状態のことです。
採用活動においては、採用候補者の資質や意欲、適性を事前に把握することで、適切な採用の可否を判断できます。また、人材育成では、各従業員のスキルや能力、行動を評価することで、適切な人員配置や昇進・昇格を効果的に行えます。
さらに、評価対象者と上司や人事部が、人材アセスメントを通じて力量や課題を正しく把握することで、従業員に学ぶ意欲を喚起し、明確な目標設定も可能です。これにより、能力開発やキャリア開発へつなげることもできるでしょう。
人材アセスメントは、正確な自己認識を促し、学びの動機や目標を明確にすることで、個人の成長を支援する効果も期待できます。結果として、社員が自らの成長を実感し、組織全体のパフォーマンス向上にも寄与します。
人材アセスメントの主な活用シーン
人材アセスメントの主な活用シーンを5つ紹介します。
人材採用
人材採用では「知能検査」や「性格適性検査」を活用して、採用候補者が自社に合う人材かどうかを評価・判断します。グループディスカッションの様子を観察して、参加者のリーダーシップやプレゼンテーション能力を判定する手法も利用されます。
人材採用では「面接では好印象だった人材が入社後の印象が違った」「入社した人材が社風に馴染めず早期に離職してしまった」などのミスマッチが課題となることが多くありました。
しかし、人材アセスメントを活用することで、採用したい人材の能力や適性を数値化し、採用候補者を公平かつ客観的に評価できるため、ミスマッチの防止に役立ちます。
配置・異動
企業が変革やチーム編成を行う際に、適材適所の配置を実現するために活用されます。配置・異動を決める際に重要な従業員の適性は、職場の上司や人事部においても正しく把握できていないことが多々あります。
人材アセスメントを活用することで、従業員一人ひとりの適性を正確に評価し、部署や職種ごとに数値化した類型的な性格や指向などと比較して、人材を適材適所に配置・異動できます。
昇進・昇格
人材アセスメントは、従業員の昇進・昇格の判断にも活用されます。特に管理職やリーダー職への昇進を検討する際に、候補者のリーダーシップ、意思決定能力、対人スキルなどを客観的に評価するために活用されます。
営業成績の良い社員が必ずしも管理職として優秀であるとは限りません。営業成績や実績だけで昇進や昇格を判断すると、ミスマッチの原因になります。
昇進候補の人材がリーダー職や管理職に適任かどうかは、直属の上司による人事評価や実績に加えて、適性や人柄などを客観的に判断できる人材アセスメントを活用して総合的に判断することが重要です。
能力・人材発掘
人材アセスメントの結果を活用することで、従業員の性格や適性、強み・弱みなどをさまざまな角度から分析できます。分析結果をもとに、配置・異動や研修を実施することで、従業員のさらなる能力開発にもつながります。
また、人材アセスメントはプロジェクトマネジャーを選定する際にも活用できます。職務の種類を問わないため、管理職志向が低いとされる部署や社員の中から、適性のある人材を見つけることができます。
キャリアの節目研修
キャリアの節目研修では、評価対象者について上司や同僚からの評価と対象者自身の自己評価を比較する、多面評価がよく活用されます。多面評価は、第三者の客観的な視点から自己の強みや課題を認識するために有効であり、対象者の自己成長を促します。
評価結果は、対象者が内容を確認するだけでなく、上司が部下へ1on1や評価面談を行う際のフィードバックにも活用できます。面談を通じて、具体的な改善策や今後のキャリアプランを一緒に考えることで、部下の成長をサポートすることができます。
人材アセスメントを取り入れるメリット
実際に人材アセスメントを取り入れるとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、人材アセスメントを企業が取り入れることで、得られるメリットを4つ紹介します。
採用時のミスマッチを減らせる
人材アセスメントを取り入れて適切に活用することで、採用段階でのミスマッチを減らせます。
書類選考や面接だけの評価では「面接と入社後の印象が違う」「業務内容や社風が合わず早期離職してしまった」などのミスマッチが発生するケースが多く、採用候補者が自社に合った人材かどうかの見極めは難しい現状があります。
あらかじめ採用候補者に適性検査などを実施することで、書類や面接だけではわからない能力や適性を事前に把握できます。これにより、自社に本当に必要な人材かを見極めやすくなり、採用選考の段階でミスマッチを防ぐことができます。
結果的に早期離職や入社後のパフォーマンスの低下といった問題を回避することにもつながり、採用の質を向上させることが可能です。
弊社『ミツカリ』では約10分で採用候補者の性格・価値観・志向性などを可視化する性格適性検査を提供しています。従業員にも受検いただくことで、採用候補者と従業員の相性を数値で可視化できます。
「社風とのマッチングが高い人材を採用したい」「採用活動の質を向上させたい」などの課題を抱えた企業様に活用されています。
適材適所の人材配置が可能になる
人材アセスメントを取り入れると、適材適所の人材配置が可能となります。人材アセスメントで従業員を評価することで、企業や本人も認識していなかった潜在能力や特性に気づける可能性があります。
例えば、明るく話し好きな性格の従業員を営業職に配属したが、実は技術職に適性があり、配置転換をしたところ、営業職にいた頃よりもパフォーマンスを発揮したというケースもあります。
人材アセスメントを活用して、従業員の適性や特性を客観的に評価することで、人材の能力を最大限に引き出す配置が可能となります。結果的に従業員一人ひとりのパフォーマンスやチームワークも向上し、組織の業績アップも期待できるでしょう。
昇進・昇格のミスマッチを防ぐ
従業員の特性を評価した人材アセスメントを活用することで、昇進・昇格後のミスマッチを防ぐことができます。
例えばプロジェクトリーダーを登用する際に、営業成績が良かった人材をそのままプロジェクトリーダーに抜擢したものの、急にパフォーマンスが低下したという課題を抱える企業は少なくありません。
しかし、昇進前に人材アセスメントで従業員を評価しておくことで、マネジメントに向いていると判断した人材を昇進させることができるので、昇進・昇格後に起きる課題を避けられます。
客観的な評価ができる
人材アセスメントを取り入れると、企業が求める適性や能力を客観的に分析・評価するため、公平な評価を実現できます。従来の人事評価制度では、上司の主観的な評価が入ることで、客観性と公平性に乏しい評価になる問題がありました。
実際にJob総研の調査によると、会社の評価制度に不満をもっている社員は全体の75.2%で、過半数以上という結果が出ています。
さらに評価の結果、モチベーションが下がった具体的な理由として「成果と報酬が見合っていなかった:51.3%」「評価の基準が不透明だったから:45.6%」「上司が自分を見てくれていないと思ったから:38.5%」が上位にランクインしています。
上司による主観的で不透明な評価は部下のモチベーションに影響するため、評価基準の明確化や客観的な評価ができる人材アセスメントの活用は必須といえるでしょう。
人材アセスメントで客観的なデータに基づいた評価を行うことで、従業員が評価に納得感をもち、結果を受け入れやすくなります。納得感のある適切な評価は従業員の自己成長を促進し、組織全体のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。
人材アセスメントの導入手順
人材アセスメントを導入する際の手順を解説します。
STEP1:目的の明確化
人材アセスメントを導入する際、まず最初にやるべきことは目的の明確化です。人材アセスメントを活用して、従業員の能力・特性を客観的に把握するだけでなく「どんな課題のために、何を達成したいのか」を明確にしましょう。
例えば、以下のように自社の課題から導入目的を考えると良いでしょう。
解決したい課題 | 導入の目的 |
---|---|
入社3年以内の離職率が高い | 離職した社員に共通する性格や行動パターンを把握し、採用活動で候補者の見極めに活用する |
配置転換を主観で決めている | 従業員の適性・特性を把握して適材適所の配属に活かす |
管理職人材の不足 | ハイパフォーマーの特性や適性などを分析して、能力開発や昇進に活かす |
目的を明確にせず「まずは人材アセスメントを導入してみよう」で始めると、従業員の性格・特性のデータを蓄積しただけで、課題解決につながらないまま終わる可能性が高まります。人材アセスメントで改善の効果を得るためにも、導入目的は必ず明確にしましょう。
STEP2:評価項目の決定
人材アセスメントの導入目的を明確にしたら、評価項目(測定項目)を決めます。人材アセスメントで評価できる代表的な項目は以下の通りです。
評価項目 | 内容 |
---|---|
個人特性 | 人柄や考え方、ストレス耐性など個人の持ち味を表す項目 |
意思決定能力 | 課題抽出力、問題分析力など戦略や意思決定の特徴を把握する項目 |
対人関係能力 | 相手との対話力、相手を説得する折衝力などのコミュニケーションの特性を把握する項目 |
業務遂行能力 | 優先順位付けで計画を立てる計画力、進捗確認・調整を行う実行管理力など、円滑な運営能力を把握する項目 |
組織適性 | 組織を構成する人員との関係性、事業やサービスなどの適合を測る項目 |
評価項目(測定項目)は多い方が良いように思えますが、項目が多いと結果の活用が難しくなる傾向があります。課題や目的をもとに評価項目をピックアップすると良いでしょう。
例えば、人材アセスメントの導入目的が「管理職候補の選抜」であれば「意思決定能力」「業務遂行能力」「マネジメントの適性があるか」などを評価項目に設けましょう。
STEP3:アセスメント手法・ツールを選定する
評価項目が決まったら、アセスメントの手法・ツールの選定をしましょう。現在、人材アセスメントには以下のようなさまざまな手法・ツールが存在します。
- 心理テスト
- 360度評価
- 性格適性検査
- コンピテンシー診断
- ストレングスファインダー など
手法やツールを選定する際には評価項目に合致させることはもちろん「使いやすさ」「コスト」「信頼性と有効性」などを考慮しましょう。また、複数の手法・ツールを組み合わせるのも有効です。
STEP4:結果の分析と施策への活用
アセスメントしたら終わりではなく、目的に合わせて結果を分析し、施策に活用しましょう。例えば適材適所の配置を目的としていた場合は、アセスメントの結果から配置を検討するプロセスに取り入れます。
また、将来の管理職の選任を目的としている場合は、結果をもとに管理職候補者を決めたら、不足しているスキルはなにか、不足スキルがあればどんな研修を用意すべきかなどを考えて、実行していきます。
人材アセスメントは従業員の成長や環境の変化により変わる可能性があるため、一度実施したら終わりではなく、定期的にアップデートを行い、組織課題の解決に活用しましょう。
人材アセスメントで代表的な評価手法・ツール
ここでは、人材アセスメントで代表的な評価手法・ツールを4つ紹介します。評価項目(測定項目)は手法・ツールにより異なるため、人材アセスメントの目的にあわせて選びましょう。
性格適性検査
性格適性検査は、従業員の性格、価値観、志向性などを測定する検査です。
定型的な質問に対して回答を選択するマークシート式、曖昧な図形や未完成の文章を見せた反応から性格特性や深層心理を分析する投影法などさまざま形式が多いです。最近では、Web上で直感的に回答できる性格適性検査も開発されているため、従業員の工数をかけずに実施したい場合はWeb形式を選択すると良いでしょう。
性格適性検査は気軽に始めやすいだけでなく、採用活動に取り入れて採用候補者の特性を把握したり、相性の良い配置転換を考えたりするときに検査結果を活用するなど、汎用性が高いのも特徴です。
しかし、導入する性格適性検査ツールによって評価項目(計測項目)が異なるため、導入する際は自社の課題や目的に適しているかを確認しましょう。
性格適性検査の活用方法・選び方については、無料の資料も用意していますので、お気軽にダウンロードしてください。
>>「自社にとって最適な適性検査の選び方」の資料を無料でダウンロードする
また、弊社『ミツカリ』では、人材アセスメントにも活用できる性格適性検査を提供しています。72問約10分の性格適性検査を採用候補者や従業員に受検いただくことで、性格・価値観・特性・志向性などをわかりやすく可視化します。
「マッチ結果」という機能で相性を数値化できるので、採用候補者が社風に合うかはもちろん、相性の良い配属・配置転換などを検討する際に多くの企業様で活用されています。
360度評価(多面評価)
360度評価(多面評価)は、従業員の評価を上司や先輩、部下や同僚などの評価者から集めて、対象者の自己評価と比較する手法です。
上司からの評価だと関係性などの主観が評価に反映されやすいですが、先輩や同僚、部下など仕事で関わり合う人がお互いに評価し合うので、多方面からの評価を得ることができます。
しかし、先輩や同僚と仲が良いと、純粋な仕事への評価ではなくなる可能性があるため注意が必要です。馴れ合い評価にならないように、評価の基準を設けたり、明らかに同僚からの評価のみが高い場合は面談をしたりと対策も検討しましょう。
360度評価について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>360度評価とは?従来の人事評価制度との違いやメリットについて
360度評価の導入ポイントについては、以下の記事をご覧ください。
>>多様性を生む360度評価システムを導入するポイントとは?
コンピテンシー診断
コンピテンシー診断は、特定の職務や役割に必要なスキルや行動特性を明確にし、それに基づいて従業員を評価する方法です。ちなみにコンピテンシーとは、わかりやすくいうと「ハイパフォーマーに共通する行動特性」を指します。
コンピテンシー診断を実施すると、受検者の行動特性や思考特性などを可視化できるため、採用候補者や従業員の行動と照らし合わせながら、客観的な評価が可能です。ハイパフォーマーの行動特性が明確になるため、管理職候補の選任や優秀な人材の採用などに活用できます。
事前に評価モデルとなるハイパフォーマーを選定し、ヒアリングや分析なども必要になってくるので、他の手法やツールに比べると少し工数が多いという点も理解しておきましょう。
アセスメント研修
アセスメント研修は、シミュレーションやロールプレイングなどの実践的な活動を通じて、従業員のスキルや適性を評価する方法です。例えば、管理職候補者に対して実際の業務に近いシチュエーションを設定し、そこでの行動や判断力を観察・評価します。
実際の実務を想定した研修の中で能力や特性を評価できるため、実務能力やリーダーシップの適性を直接評価できる特徴があります。
しかし、自社にノウハウがない場合は、アセスメントの専門家に依頼する必要があるため、コストがかかりやすいというデメリットもあります。
人材アセスメントを活用する際の注意点
従業員を客観的に評価できる人材アセスメントですが、活用する際の注意点も把握しておきましょう。ここでは、人材アセスメントを活用する際の注意点を3つ紹介します。
従業員の良し悪しを決めるものではない
人材アセスメントは、従業員の能力や適性を評価するためのツールですが、決して従業員の良し悪しを決めるものではないことを理解しておきましょう。
「ストレス耐性やコミュニケーション能力が高いから優秀」「項目の評価が低いから優秀ではない」「管理職の素質がないから今後は積極的に評価しない」などと優劣をつけるのは、従業員の成長を妨げ、モチベーションを下げる可能性があります。
人材アセスメントの結果は、あくまでも従業員の特性や強み・弱みを明らかにして、適材適所の配置やキャリア開発などに役立てるためのデータということを認識しましょう。
目的が曖昧だと失敗する
人材アセスメントを導入する際には、明確な目的を設定することが不可欠です。目的が曖昧なまま人材アセスメントを実施すると、得られた結果をどう活用すればよいか分からず、やりっぱなしのまま終わる可能性があります。
「採用の質を上げるため」「従業員の配置転換や昇進の判断材料」「不足スキルをフォローする研修を検討するため」など、具体的な組織課題をもとに、目的を明確に設定することが大切です。
従業員に使用目的を説明する
人材アセスメントを実施する際には、従業員に使用目的を明確に説明しましょう。
例えば人材アセスメントのために、性格適性検査を実施する場合、使用目的を説明せずに「受けてください」だけだと、なぜ受検する必要があるのかがわからず、データが集まらない可能性があります。
また、使用目的を伝えても「昇進・昇格に活用する」など、十分な説明がないと「自分の評価に不利に働かないだろうか」と不安を覚える従業員も現れます。人材アセスメントの目的、結果がどのように利用されるのかを明確に説明することで、透明性を確保し、従業員の信頼を得ることができます。
説明の際には、人材アセスメントが従業員に不利益になるものではなく、キャリア開発や希望の業務を検討する際に活用するなど、従業員や組織の成長に寄与するものであることを伝えると良いでしょう。
従業員の特性を客観的に分析できるHRTechツール
弊社『ミツカリ』では、採用候補者や従業員の性格・価値観・志向性などを客観的に分析できる性格適性検査とエンゲージメントサーベイを用いたHRTechサービスを提供しています。
ここでは、人材アセスメントに活用できる機能をピックアップして3つ紹介します。
受検者の性格・価値観・志向性などを可視化
採用候補者や従業員に72問約10分の適性検査を受検いただくことで、性格・価値観・志向性などを可視化できます。
志向性も以下のように「マネジメント」「仕事」「ストレス」「行動・活動」「コミュニケーション」「意思決定」と6つのデータから客観的に分析できます。人材アセスメントを活用して、管理職や仕事の割り振りなどを行う際にお役立ていただけます。
相性の数値化で適切な人材配置
受検者一人ひとりの性格・価値観から、相性が「マッチ結果」として数値で表示されるため、相性の良い「配属」「チーム編成」「採用候補者とのマッチ度」などを測る際にぴったりです。
グルーピング機能も活用することで「採用候補者×配属部署」「採用候補者×会社」「従業員×従業員」「従業員×部署」など、さまざまな組み合わせで相性を客観的に分析できます。人材アセスメントを実施して、適材適所の配属を実現したい多数の企業様にご利用いただいている機能です。
サーベイ機能で施策後の効果検証も可能
人材アセスメントを活用して従業員の管理職昇進や配置転換をしたら終わりではなく、その後も従業員が悩みなく活躍できているかを検証する必要があります。
そのときは、適性検査と併用できるエンゲージメントサーベイ機能で計測できます。7問約1分で「エンゲージメント」「報酬」「人間関係」「職務適正」「コミュニケーション」の5つの要素を可視化できます。
定期的に実施することで、従業員の見えない感情を比較できます。人材アセスメントを活用して、「配置転換」「昇進」など施策を実行したあとに効果検証をしたいという場合に適した機能です。
他にも人材アセスメントや採用活動、組織課題の解決に活用できる機能を多数用意しています。具体的な機能についてはサービスサイトで紹介していますので、ご確認いただけますと幸いです。無料トライアルも実施中です。
人材アセスメントの活用事例
ここでは実際に「ミツカリ適性検査」を導入して、人材アセスメントの活用と施策を行った企業事例を2社紹介します。
株式会社Retty
口コミグルメサイトやグルメ情報のサービスなどを展開する株式会社Retty様の企業事例です。「課題」「ミツカリ導入の理由」「結果・今後」の3つにわけて解説します。
課題
採用で人事担当者の経験・勘はとても重要だと思っていますが、一方でその担当者出ないと採用や配属の意思決定ができないことが課題でした。
採用を拡大するうえでは「自社で活躍する人材」を客観的なデータに基づいて定義し、採用の制度を高めることが重要であり、従業員の性格データを早めに貯めて、活用できるツールを探すことになりました。
ミツカリ導入の理由
- 社員の受検にコスト(工数)がかからない
- データの結果シートが見やすい
- CSV出力やAPI連携があるのでデータベース化も可能
客観的にデータを分析できることはもちろん、実際に運用して課題解決につなげられる期待も大きく導入を決めました。
結果・今後
いまは新しくマネージャーになる人材の研修などで利用しています。コミュニケーションシートを実際に活用して、声掛けや接し方の参考にしています。社員のデータも十分に貯まり、いまちょうど採用拡大期なので、データと経験の双方を融合した採用活動を行っていきます。
株式会社土屋鞄製造所
オリジナルブランドのランドセルや、鞄・小物など皮革製品の企画・製作・販売を行う株式会社土屋鞄製造所様の企業事例です。「課題」「ミツカリ導入の理由」「結果・今後」の3つにわけて解説します。
課題
弊社には販売スタッフ、職人、企画職、デザイナー社員など様々な職種の方がいるため、新たなフェーズのために採用を行いたいと思っても、職種すべての人材の傾向を可視化する難易度が高いと感じていました。
そのため、どのような人材が会社にマッチしているのか分かりづらかった会社の内情を可視化するために、性格適性検査の導入検討を開始しました。
ミツカリ導入の理由
- 職人など普段PCを操作しない方でも受けやすい検査
- 精度の高い性格データが出る
- 人事側や社員側の受検負担が少ない
- 結果シートをもとにした分析もサポートしてもらえる体制
結果・今後
次のステージに会社を押し上げるために必要な人材像について明確になりました。
ミツカリの詳細データやソーシャルタイプ(コミュニケーションのタイプ)から、現状の社員は既存の事業に適した人が多いことがわかる一方で、新たな事業や新たな創造を行うことが得意な人材を計画に合わせて増やしていく必要があることも感じられました。
また、以前は社員が3年以内に退職することに悩んでいましたが、ミツカリの活用で離職率が半分程度にまで減少しました。今後は配属先の決定や、個人の特性を踏まえた接し方などに活用して、社員が働きやすい環境を作っていきます。
まとめ
今回は人材アセスメントに焦点をあてて、活用シーンやメリット、導入手順、評価方法・ツールなどを解説しました。
人材アセスメントを適切に活用することで、従業員の特性や能力を的確に把握し、「採用」「配属」「管理職にふさわしい人材の選抜」など、さまざまな場面に役立てることができます。
会社の目標や事業戦略を達成するためにも、人材アセスメントの理解を深め、改めて見直し・活用すると良いでしょう。
とはいえ、従業員一人ひとりの性格・価値観・スキルなどをデータを収集し、分析するのは人事担当者の時間と労力を要します。
弊社『ミツカリ』では、性格適性検査とエンゲージメントサーベイを用いたHRTechツールを提供しています。
72問約10分の適性検査を従業員や採用候補者に受検いただくことで、性格・価値観・志向性などを可視化できます。直感でわかりやすい結果シートとなっているので、従業員一人ひとりのデータを時間や労力をあまりかけずに分析することが可能です。
「人材アセスメントを導入・活用したい」「管理職としての適正を把握したい」などの課題を抱える企業様に活用されています。無料トライアルも実施中ですので、気になる方はサービスサイトをご覧いただけますと幸いです。
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