request materials button資料請求する
ミツカリ
ミツカリ logo

エアーハラスメント(エアハラ)とは|2つの意味と企業の対策

「たかが空調」「気にしすぎ」——そう軽視されがちなエアーハラスメント(エアハラ)は、多くの職場で日常的に起こり得る見えにくい嫌がらせです。エアコンの温度設定をめぐる「温度型」と、場の雰囲気を操作する「空気型」の2つがあり、どちらも直接的な暴言や身体的接触を伴わないため見過ごされやすい一方、従業員に深刻な精神的・身体的ダメージを与えます。

エアハラの放置は、従業員の健康や生産性を損なうだけでなく、企業の「職場環境配慮義務」違反や離職リスクにも直結します。悪意がなくても配慮を欠いた対応がハラスメントになり得るため、人事・管理職として正しく理解し、環境整備と風土づくりの両面から対応することが求められます。

本記事では、エアハラの2つの意味と具体的な事例、企業に与える影響、法的責任と室温の基準、そして温度型・空気型それぞれに応じた実践的な対策までを体系的に解説します。読み終えたときには、誰もが快適かつ安心して働ける職場をつくるための具体策が見えるはずです。

  • エアハラの2つの意味(温度型・空気型)と具体的な事例
  • エアハラが健康・生産性・組織風土に与える影響
  • 職場環境配慮義務と事務所衛生基準規則の室温基準
  • 温度型・空気型それぞれに応じた実践的な対策
離職防止のための施策は整っていますか?

エアーハラスメント(エアハラ)とは:2つの意味

エアハラの基本

エアーハラスメント(エアハラ)とは、「空気」に関する職場の嫌がらせを指す言葉で、主に2つの意味で使われます。1つは「エアコンの温度設定」をめぐる嫌がらせ、もう1つは「場の空気(雰囲気)」に関する嫌がらせです。どちらも、直接的な暴言や身体的接触を伴わないため見過ごされやすい一方で、被害者に深刻な精神的・身体的ダメージを与える可能性があります。

セクハラやパワハラほど社会的な認知は高くありませんが、エアハラは多くの職場で日常的に起こり得る問題です。「たかが空調」「気にしすぎ」と軽視されがちなだけに、企業として正しく理解し、環境整備と風土づくりの両面から対応することが求められます。

なぜ企業が向き合うべきなのか

エアハラは、従業員の健康と生産性、ひいては組織全体の雰囲気に影響します。企業には従業員が働きやすい環境を整える「職場環境配慮義務」があり、エアハラの放置は義務違反や従業員の離職につながりかねません。快適で心理的に安全な職場をつくることは、人材定着とパフォーマンス向上に直結する経営課題なのです。

【温度型】エアコン設定をめぐるエアハラ

具体的な事例

温度型のエアハラは、エアコンの温度設定を通じて特定の人に不快感や体調不良を強いる行為です。よくある事例には次のようなものがあります。

  • 節電を理由に、猛暑日でもエアコンの使用を禁止し、従業員が体調を崩す
  • 寒がる同僚の訴えを無視して、クーラーを極端に強くかけ続ける
  • 特定の社員が席を外した隙に、設定温度を極端に下げる・上げる
  • 体調に合わない温度設定を我慢し続けた結果、健康を損なう

特に、意図的に相手のいない時を見計らって温度を操作するようなケースは、陰湿な嫌がらせとして問題になります。

なぜ温度型エアハラは起きるのか

温度型エアハラの根底には、「体感温度の個人差」があります。一般に男女では体感温度に約2度の差があるとされ、男性は暑がり、女性は寒がりの傾向があると言われます。同じ室温でも「暑い」と感じる人と「寒い」と感じる人が同居するため、全員が満足する温度設定は原理的に困難です。

この差を「わがまま」と決めつけて一方の主張を無視すると、ハラスメントに発展します。悪意がなくても、配慮を欠いた対応がエアハラになり得る点に注意が必要です。

【空気型】場の雰囲気によるエアハラ

具体的な事例

空気型のエアハラは、意図的に場の雰囲気を操作し、特定の人に精神的苦痛を与える行為です。目に見える言動を伴わないため、証拠が残りにくく、より発見が難しいのが特徴です。具体例には次のようなものがあります。

  • 特定の従業員が発言した途端に、周囲が急に静まり返る
  • その人が部屋に入ってきた瞬間に、周囲が会話をやめる
  • わざとらしく大きなため息をつき、不快感を示す
  • 特定の人だけを会話や情報共有から外し、疎外感を与える

悪質性と見えにくさ

空気型エアハラは、「誰かをおとしいれよう」という明確な意思のもとで雰囲気を操作するケースが多く、非常に悪質です。しかし、一つひとつの行為は「たまたま静かになっただけ」「ため息をついただけ」と言い逃れができるため、被害者が声を上げにくく、周囲も問題として認識しづらいという厄介さがあります。

パワハラの「人間関係からの切り離し」とも重なる部分があり、放置すれば被害者を精神的に追い詰めます。

エアハラが企業に与える影響

エアハラは、個人の不快感にとどまらず、組織のパフォーマンスに直接影響します。

健康被害のリスク

温度設定の体感差による不快感を我慢し続けると、冷えによる体調不良や自律神経の乱れを招き、最悪の場合はうつ病などの精神疾患につながる恐れがあります。空気型エアハラも、継続的な精神的ストレスとしてメンタルヘルスを損ないます。

生産性の低下

快適でない室温は、集中力と作業効率を下げます。ある2019年の調査では、55.5%の人が「快適な温度ではないため仕事の効率が下がると感じたことがある」と回答しています。職場全体で見れば、無視できない生産性の損失です。

影響領域具体的な内容
健康冷え・体調不良・自律神経の乱れ・メンタル不調
生産性集中力低下・作業効率の悪化
組織風土人間関係の悪化・心理的安全性の低下
人材エンゲージメント低下・離職リスク

企業の法的責任と室温の基準

職場環境配慮義務

企業には、従業員が適切な職場環境で業務に従事できるようにする「職場環境配慮義務」があります。エアハラを認識しながら放置した場合、この義務に反すると判断される可能性があります。快適な職場環境の整備は、企業の責任として捉える必要があります。

事務所衛生基準規則の室温基準

労働安全衛生法に基づく「事務所衛生基準規則」では、空気調和設備を設けている場合の室温について努力目標値が定められています。2022年4月の改正により、この基準は従来の「17度以上28度以下」から「18度以上28度以下」に引き上げられました。これは、WHOが冬期の室内温度について18度以上を勧告したことなどを踏まえた改正です。空調設備がない場合でも、冷暖房器具の使用などにより、この範囲に近づけることが望ましいとされています。

企業は、この基準を一つの拠り所として室温管理を行うことが求められます。

温度型エアハラの対策

室温の「見える化」

体感の主張は人によって食い違うため、まずは客観的なデータで現状を把握することが有効です。オフィスの温度にはムラが生じやすいため、部屋の4隅と中央の5点で室温を測定し、場所ごとの差を把握します。数値で共有することで、感情的な対立を避け、事実に基づいた調整がしやすくなります。

設備・レイアウトの工夫

エアコンの風が直接当たる席は寒く感じやすいため、サーキュレーターで空気を循環させたり、風向きを調整したりする工夫が有効です。

また、寒がりの人を吹き出し口の直下から離す、暑がりの人を空調が効きやすい場所に配置するなど、座席レイアウトの見直しも効果的です。着脱しやすい上着(カーディガンやジャケット)の常備を推奨するのも現実的な対策です。

ルールとコミュニケーション

「設定温度は勝手に変えず、変更時は一声かける」といった簡単なルールを設けるだけでも、無用なトラブルを防げます。大切なのは、体感温度の差は誰にでもあるという前提を全員が共有し、互いに配慮し合う姿勢です。

空気型エアハラの対策

管理職を中心とした研修

空気型エアハラは見えにくいため、まず「これもハラスメントである」という認識を組織に浸透させることが出発点です。管理職を中心に研修を実施し、エアハラの内容や具体例を熟知してもらうことで、早期発見と抑止につなげられます。

相談体制と個別対応

被害を受けた従業員が安心して相談できる窓口を整備することが重要です。相談があった場合は、事実関係を確認したうえで、必要に応じて加害者との面談を実施します。あわせて、望ましい行動と避けるべき言動をまとめたマニュアルを作成・共有しておくと、対応の一貫性を保てます。

根本的には、誰もが安心して発言できる心理的安全性の高い職場をつくることが、空気型エアハラを生まない最良の予防策となります。

よくある質問(FAQ)

悪意がなくてもエアハラになりますか?

なり得ます。特に温度型エアハラは、悪意がなくても「相手の体感への配慮を欠いた対応」が結果として体調不良や不快感を招けば問題になります。体感温度には個人差があるという前提を理解し、一方の主張だけを優先しないことが大切です。重要なのは意図ではなく、相手にどのような影響を与えているかです。

エアコンの温度設定に法律上の基準はありますか?

労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則で、空調設備がある場合の室温は「18度以上28度以下」を努力目標とすることが定められています(2022年4月改正)。これはあくまで努力目標ですが、企業が室温管理を行ううえでの重要な基準です。あわせて、企業には職場環境配慮義務がある点も押さえておく必要があります。

空気型エアハラは証拠が残りにくいですが、どう対応すべきですか?

個々の行為は言い逃れされやすいため、まずは相談しやすい窓口を整え、被害者の声を継続的に把握することが重要です。単発では判断が難しくても、繰り返し・継続的に行われていれば、パターンとしてハラスメントと判断できます。管理職研修で問題意識を共有し、日頃から心理的安全性の高い風土をつくることが、根本的な抑止につながります。

まとめ

エアーハラスメント(エアハラ)とは、「エアコンの温度設定」と「場の空気」という2つの意味を持つ、職場の見えにくい嫌がらせです。温度型は体感温度の個人差への配慮不足から、空気型は意図的な雰囲気の操作から生じ、いずれも従業員の健康・生産性・エンゲージメントに影響します。

企業には職場環境配慮義務があり、事務所衛生基準規則が定める「18度以上28度以下」の室温基準を一つの拠り所に、環境整備を進める必要があります。温度型には室温の見える化や設備・レイアウトの工夫を、空気型には管理職研修や相談体制の整備を——それぞれ性質に応じた対策を講じることが有効です。エアハラを「たかが空調」「気にしすぎ」と軽視せず、誰もが快適かつ安心して働ける職場をつくることが、人材定着と組織力向上の確かな一歩になります。

ミツカリ適性検査 – サービス概要資料

5,500社以上に導入されているミツカリは、短期間での検証が難しい離職率改善において9年以上支援を行い、人間関係や社風とのミスマッチを理由とした早期離職を数多く改善してきました。元々は入社前の採用活動を支援する機能を中心に提供していましたが、労働力人口の減少によって人材を選別できる企業も減っていること、既にいる従業員同士でもミスマッチが生じていることから、従業員一人ひとりに最適なコミュニケーション方法やマネジメント、エンゲージメント向上など、入社後にも活用できる機能を開発して提供しています。

離職率の改善以外にも、配置配属やマネジメント等、ミツカリを導入頂くことによって解決できる課題や、何故人間関係の悩みを解消できるのかミツカリの仕組みや特徴、人事や経営業務における活用シーンや料金体系をまとめました。

是非無料でダウンロードしてご覧ください。

>>ミツカリ適性検査 – サービス概要資料

mitsucari image

ミツカリ
会社や組織のミスマッチを予測し、早期離職を未然に防ぐ

5,000社が導入し、326,000人が受検した適性検査。応募者の人物像、社風との相性がひと目で分かり、多くの企業で離職率が改善されています。採用面接だけでなく、内定者フォローや採用要件定義など、様々な人事業務でミツカリが活用されています。

その他、お客様から評価いただいているポイント

反映される

すぐに結果を反映

受検後すぐに結果を確認できます。入退社や異動による変更があっても、リアルタイムに組織特徴結果が変化します。
ストップウォッチ

最小限の受検負荷

適性検査はパソコンやスマホから10分で回答できます。社員の受検費用は無料です。
ドキュメント

現場の方でも使いやすい

人事以外の現場の方でも使いやすいツール設計です。診断結果は普段PCに触れない方でもわかりやすいシンプルさを重視しています。
人材

貴社に合った人材モデルの作成

貴社において重要視される価値観を抽出した人材モデルの作成が可能です。理想のモデルと近い人材の採用などに活用できます。
ピラミッドグラフ

業界平均との比較サービス

同業界の人材データから比較を行い、貴社の傾向をご提示します。トライアルで事前受検頂ければ、初回面談時でもお見せできます。
フリートライアル

無料トライアル

ミツカリの機能をご体験頂いた上で導入検討が可能です。アカウントは継続利用が可能です。
棒グラフ

改善事例が豊富

効果検証に時間のかかる離職率改善事例が多数あり、5,000社以上の支援実績から、貴社に適した運用方法を支援できます。
南京錠

高いセキュリティ性

ISMS(ISO27001)・Pマーク取得・SSLによる全通信暗号化・IPアドレス制限・脆弱性対策などを行い、上場企業でもご利用頂いています。
実際の画面を見てみたい、無料トライアルに興味があるなど
検討段階でも気軽にお問い合わせください。
メールや電話、チャットなどでも
サポートを行っております。
icon
03-6456-4437
icon
info@mitsucari.com
受付時間 10:00〜18:00 ※土日祝・弊社指定休業日を除く